2012年11月8日木曜日

学校の先生が,違うことを言うのですが・・・。

面接指導,とりわけ面接の前段階に必要な志願書(自己PR,自己評価書など)を指導している時に,たびたび問題になるのが,この質問のような「学校の指導方針」とのトラブルです。

志願書の下書きを,「プロの目で見てほしい」と言われて,数度にわたる添削を経て,やっと出来上がった提出書類。本人らしさを残しつつも,志願書の目的を達成するためにさまざまな仕掛けを埋め込んだ完璧なステートメントに出来上がります。本気で取り組むので,作業には,延べ5~6時間はかかります。
しかし,学校の先生からダメだしが・・・・

「アピールが足りない!」
「もっと具体例を!」
「熱く語れ!」

「てにをは」の直し程度ならいいのですが,担当の先生独自の視点での直しが入ると,
最初の目的・戦略から見てまったく正反対の代物が出来上がってきたりします。
仕事とはいえ,非常にがっかりする瞬間です。添削指導の甲斐なく,学校の先生の意向にしたがった願書を提出・・・というようなこともあります。

こういうトラブルを防ぐために,2人以上の人からアドバイスをもらう時は,「主治医」/「セカンドオピニオン」の区別をしっかりと立てて,どちらの役割を予備校に頼むか,学校に頼むか,を決めておく必要があるでしょう。

そして,「主治医」はぜひとも専門指導に特化した予備校に任せてほしいというのが,本音のところです。

毎年何人も医学部を受験するような進学校ですら,それぞれに特徴のある医学部ごとに見た場合の指導実績は少ないでしょう。
一方,私たちは,医学部・歯学部などの医療系学部受験のプロとして,年間100枚以上,10年近くに渡って,志願書のチェック,添削指導を行って来ました。事前の情報収集,OBOG等実際に受験した人や内部の方々からのヒヤリング,事後のフィードバックを含めて,相当なエネルギーを注いで準備とアドバイスをします。出願する人は,みなそれぞれの個性とバックグラウンドを持っていますから,「使いまわし」はできません。それほどの積み重ねと苦労があっての「専門指導」なのです。


このような指導が,数百人を相手に指導する場で出来るのでしょうか?徹底して関わってくれて,アドバイスが的確なら,それに越したことはありませんが,的外れなことも意外と多いのです。

志願書の内容は,イメージや日本語としての論理展開をきれいにすること,などよりも,何を話すか(何を質問させるか),何をアピールし,何を言わずに済まさせるかなど,面接でのアクションまで想定した,トータルな戦略の中で位置づけることの方がはるかに重要です。もちろん,先生から見た良い文章などの基準はさまざまあるでしょうが,受験校の試験の特性と受験生のアピールポイントの最大のマッチングを考えた上での一貫した戦略が必要です。


それでも,学校の先生の方針が重要であるという場合には,高校側に,予備校にも添削を依頼していることを前もって告げ,戦略の方向性をそろえておく必要があります。
指定校推薦など,学校長の推薦が必要な試験の志願書作成においては,学校側の意向を最大限尊重する必要があるので,とくに慎重な対応が必要です。

その場合,学校の先生には,生徒や親を通じて,予備校との協力を呼びかけます。先生のプライドを傷つけずに,きちんとしたコラボレーションができるように努力をします。このように,われわれ予備校の指導者としては,学校側と協力して,というスタイルを貫いています。
しかし,それでも,学校によっては,担当の先生の思い入れが強すぎて,独自のスタンスでの指導を譲らない時があります。とくに,国語の先生に多いタイプですね。こういう場合は,生徒と親御さんに頑張ってもらわないといけませんね。

医学部は,(高校生にとっては)学校と予備校と家族を巻き込んだ,協力ゲームにしていかなければ成功できないのです。

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